道徳でも教材っていうの?資料だった気がしたけど
以前は資料だったよ。でも、今は教科になったから、教材っていう言い方になったんだ。
【知らないと損】道徳での教材とは
そもそも教材ってどういうこと?
教材については学習指導要領にのっているよ。
「第3章 特別の教科 道徳」の「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」の3)
(2) 教材については,教育基本法や学校教育法その他の法令に従い,次の観点に照らし適切と判断されるものであること。
ア 児童の発達の段階に即し,ねらいを達成するのにふさわしいものであること。
イ 人間尊重の精神にかなうものであって,悩みや葛藤等の心の揺れ,人間関係の理解等の課題も含め,児童が深く考えることができ,人間としてよりよく生きる喜びや勇気を与えられるものであること。
ウ 多様な見方や考え方のできる事柄を取り扱う場合には,特定の見方や考え方に偏った取扱いがなされていないものであること。
(「第3章 特別の教科 道徳」の「第3 指導計画の作成と内容の取扱い」の3)
(2)教材については,教育基本法や学校教育法その他の法令に従い,次の観点に照らし適切と判断されるものであること。
ア 生徒の発達の段階に即し,ねらいを達成するのにふさわしいものであること。
イ 人間尊重の精神にかなうものであって,悩みや葛藤等の心の揺れ,人間関係の理解等の課題を含め,生徒が深く考えることができ,人間としてよりよく生きる喜びや勇気を与えられるものであること。
ウ 多様な見方や考え方のできる事柄を取り扱う場合には,特定の見方や考え方に偏った取扱いがなされていないものであること。
なんでいつもわかりづらいの、もうきらい。
簡単に言うとこんな感じだよ。
①発達段階に合っていて、ねらいを達成するのにふさわしいもの
②深く考えられ、人間としてよりよく生きる喜びや勇気を与えられるもの
③特定の見方や考え方に偏った取り扱いがなされていないもの
すっきりしてわかりやすい。soyken指導要領にすればいいのに。
ありがとう。次は、なんで資料ではなく教材というのか説明するね。
資料ではなく教材
・教科内容を背負ったもの
・教師の意図的・計画的なもの
・教科書教材の場合、教科内容を背負い、検定を受け、系統だっている
教科としての内容があって、国語や社会などと同じように教師が意図的・計画的に考えているからだよ。
そうなんだね。算数数学などと同じで教科書があるんだったね。
教材を使うには、まず教材開発が必要だから、教材開発のポイントについて説明するね。
教材開発
・つねに情報収集に心がける
・子どもの生活に密着したものがふさわしいと考えない
・実生活と離れていたほうがねらいとする価値に迫りやすい
子どもの生活に密着したものがふさわしくないの?
密着していると、イメージは沸きやすいけど生徒指導に近くなってしまうんだ。
生徒指導に近いってどういうこと?
こういうときにはこうするっていう感じになってしまうね。それよりも深く考え、自分はどうかなと見つめて道徳性を養うことが大切なんだ。
そっか。だから、実生活から離れていたほうがいいんだね。
教材分析
教材をどう使って授業するかが、教師の腕の見せ所だよ。
でも、どうやって教材分析するのかな。
教材分析の手順はこんな感じだよ。
①あらすじをとらえる
②登場人物の言動を解釈する
③本時でねらいとする価値と付加価値とをはっきりとさせる
④登場人物の変容を中心に文章の構成をつかむ
⑤ねらいに迫るための中心となる場面と中心発問を吟味する
なんかできそうな気がする。
大丈夫。きっとできるよ。
教材とねらいと実態をセットで
ハンバーガーのLLセットみたいだけど、よくわらかないなぁ。
内容項目をもとにしたねらいとする価値に迫り、考えを深める学習をしていく必要があるよ。
内容項目ってなんだっけ。
実態ってどういうものがあるの。
発達段階を考慮するといいよ。
<小学校低学年>
・視覚に訴え、動作化や役割演技を用いる
・どんな気もちがするか気持ちを大切にする
・理屈っぽい授業は無理、ぐっと考えさせることも難しい
<小学校中学年>
・しっかりと自分を見つめる
・生活体験に即した内容で
<小学校高学年>
・生活経験に即してなくても知的刺激や考えさせる授業を
・理由と問う「どうして」も重要
<中学校>
・さらに考えさせる授業
・ねらう価値にかかわって議論する授業を
発達段階って大事だね。
最後に教材の範読について説明するね。
教材の範読
範読ってなに?ホットドッグ?
教師が模範として読むことだよ。
・物語性のある教材では、読解を補うようにイメージ豊かに読む
・言葉の難しいところでは、補足を入れる
・会話の前後には間を入れる
・誰が言っているのか混乱しそうなときは主語を補足
・用語を詳しくしている副詞などはゆっくり強調する
・随筆や説明的な文章の場合、丁寧に淡々と読む
・かんがえさせたいところをゆっくり読む
・結論の前までで切るなど、分断提示が有効なこともある
・範読のあと、一呼吸の間をおき、子どもが教材の余韻に浸れるようにする
ポイントめっちゃあるじゃん。教師ってこんなにも気をつけていたの。
そうだよ。あと、声の質も大事だよ。
たしかに大事だね。真剣に考えるのにおちゃらけちゃう感じだとちょっとね。
声の質はその人の内面から出てくるから、教師としては意識したいところだね。
まとめ
振り返ってみましょう。
①発達段階に合っていて、ねらいを達成するのにふさわしいもの
②深く考えられ、人間としてよりよく生きる喜びや勇気を与えられるもの
③特定の見方や考え方に偏った取り扱いがなされていないもの
資料ではなく教材だったね。
・教科内容を背負ったもの
・教師の意図的・計画的なもの
・教科書教材の場合、教科内容を背負い、検定を受け、系統だっている
教材開発のポイントだよ。
・つねに情報収集に心がける
・子どもの生活に密着したものがふさわしいと考えない
・実生活と離れていたほうがねらいとする価値に迫りやすい
教材分析の手順だよ。
①あらすじをとらえる
②登場人物の言動を解釈する
③本時でねらいとする価値と付加価値とをはっきりとさせる
④登場人物の変容を中心に文章の構成をつかむ
⑤ねらいに迫るための中心となる場面と中心発問を吟味する
発達段階はこんな感じ。
<小学校低学年>
・視覚に訴え、動作化や役割演技を用いる
・どんな気もちがするか気持ちを大切にする
・理屈っぽい授業は無理、ぐっと考えさせることも難しい
<小学校中学年>
・しっかりと自分を見つめる
・生活体験に即した内容で
<小学校高学年>
・生活経験に即してなくても知的刺激や考えさせる授業を
・理由と問う「どうして」も重要
<中学校>
・さらに考えさせる授業
・ねらう価値にかかわって議論する授業を
範読のポイントだよ。
・物語性のある教材では、読解を補うようにイメージ豊かに読む
・言葉の難しいところでは、補足を入れる
・会話の前後には間を入れる
・誰が言っているのか混乱しそうなときは主語を補足
・用語を詳しくしている副詞などはゆっくり強調する
・随筆や説明的な文章の場合、丁寧に淡々と読む
・かんがえさせたいところをゆっくり読む
・結論の前までで切るなど、分断提示が有効なこともある
・範読のあと、一呼吸の間をおき、子どもが教材の余韻に浸れるようにする
教材ってめちゃくちゃ大事だよ。ただ、教え込みすぎようとはしないでね。